マンガ、アニメ、シェイクスピアめぐり公開講座――日置市で英米言語文化研究室が開催

日本のポップカルチャーの海外展開について報告する井上さん(小林研究室提供)

日置市日吉町の扇尾地区公民館で国際文化学科の英米言語文化研究室(小林ゼミ)の公開講座が2月23日に開催されました。同研究室に所属する2年生の井上吉祥さんと小林潤司教授が登壇し、井上さんは「海外に広がる日本のポップカルチャー」、小林教授はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』について、それぞれ日頃の研究成果を披露しました。

井上さんは、日本のマンガ、アニメの特徴とその海外における受容について「講義」。マンガ、アニメなどの作品の舞台になった場所を国内外から多数のファンが訪れる「聖地巡礼」の現象を地域おこしに活かしている事例として岐阜県飛騨市と種子島の取り組みなどを紹介しました。

小林教授は、現在公開中の映画「1917 命をかけた伝令」(サム・メンデス監督)の話を枕に、この映画が巧みな時間操作という点で『ロミオとジュリエット』と通じ合うことや、初期近代の疫病流行と作品とのつながりについて語り、現代に通じる作品の魅力を紹介しました。

会場には約30名の地域の方々が詰めかけ、熱心に耳を傾けておられました。扇尾地区に加え近隣の地区からの参加者もあり、地域コミュニティ間の交流を促進する機会にもなりました。