マクマレイ教授の共著論文が 統計専門誌『CHANCE』に掲載

学術出版社テイラー・アンド・フランシス社(Taylor & Francis)とアメリカ統計協会 (ASA)が刊行する学術雑誌『CHANCE』38.1号(2月28日付)に、チャールズ・スミスとデビッド・マクマレイの「Similarities and Differences Between Inferential Statistics and Global Haiku」が掲載されました。同誌は、統計学と統計分析の研究と実践に専念する統計学者のための主要な専門組織であるアメリカ統計協会が、米国内統計データを使用して科学、教育、社会を発展させることに関心のある人々を対象として1988年に創刊した査読付き雑誌で、 年4回発行されています。
掲載された論文は、ノースカロライナ州立大学のスミス准教授と国際文化学科のマクマレイ教授が、推論統計学と世界俳句の類似点と相違点、双方異なる専門分野を掛け合わせた共同作業で作成されたものです。情報学・数学・統計学を専攻するスミス博士は、2023年12月に本学を訪問し、「学生の国際感覚・推論統計とグローバル俳句の類似点と相違点」という演題で、この論文の基礎となる講演(国際交流委員会主催講演会)を行ないました。英語で行なわれた講演の通訳は国際学科4年生(当時)の原有輝さんが担当しました。
論文の概要は以下の通りです。本稿では統計学と俳句の類似点と相違点を例に挙げながら、「はっ!」とする出来事は、視点が変わる経験であると説明がなされ、特に新たな俳句文化の一つであるポップカルチャーにおける俳句(ポップ俳句)や、古典的な俳句が持つ感覚的・直感的な特性についても触れています。俳句は、視覚だけでなく嗅覚、聴覚、触覚、味覚といった多感覚を通じて豊かなイメージを創造する一方、統計学が重視する正確性や精密性とは異なり、曖昧さや多義性を含むことが特徴であるとされています。本稿を通じて、俳句の持つ簡潔な表現力や多義的な解釈は、統計学における次元削減や視覚化と共通することがあるそうです。異なる視点から見る英語俳句の世界、そこには英語俳句の世界を深堀する新たな視点を得ることが可能です。
国際文化学科教授 マクマレイ デビッド(国際俳句・英語教育)
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