留学生のゼミだより――これから始まるIUKライフ

目の前に広がる新しい世界(マクマレイ研究室提供)

10月8日、私は自信を片手に、ゼミが行われている722教室に入りました。担当のマクマレイ・デビッド教授、指導助手のファン・スーユアンさん、そしてクラスメートたちに挨拶をしました。

しかし数週間前の私は、とても不安な気持ちで日本での生活、そして鹿児島国際大学のキャンパスライフが始まったばかりでした。

私は9月に友人2人と一緒に中国の大連から日本へ留学のために来ました。飛行機の中でも、入国審査を通るときも、私たちはお互いに助け合いました。思っていたよりも旅は大変ではありませんでした。飛行機が鹿児島空港に着陸した瞬間、私は興奮と不安の入り混じった気持ちになりました。心の中で「日本での新しい生活が始まるんだ」とつぶやきました。

大学は私たちを迎えにドライバーを派遣してくれていて、その方はすぐにお弁当と水のボトルを渡してくれました。この温かい歓迎にとても感動しました。きっと大学の職員や先生方はとても親切な方々なのだと感じました。坂之上キャンパスへ向かう車の中から、街の通りがとても清潔で整っていることに気づきました。丘の上にある森に囲まれたキャンパスは本当に美しかったです。

9月19日、私は2歩目の挑戦として入学試験を受けました。筆記試験の後、先生が一人ずつ面接を行いました。私の番になり、先生が「あなたのお父さんはどんな人ですか?」と尋ねました。私は「sabishi(寂しい)人です」と答えました。本当は「厳しい」という意味で言いたかったのですが、「寂しい」と「厳しい」を混同してしまったのです。先生は何度も「Lonely?」と聞き返してきました。面接が終わってから、「厳しい」は「kibishii」だと気づき、自分の勘違いに思わず笑ってしまいました。

9月24日には先輩の助けを借りて履修登録をしました。そのとき、担当してくれた先輩が中国人だと思い、「あなた中国人ですか?」と中国語で尋ねると、「ちがう、ちがう」と日本語で返されました。ここでもまた、自分の勘違いに笑ってしまいました。

そして9月29日、日本語の初授業の日、クラスメートと一緒に恐る恐る教室に入ると、なんと先生も他の学生も誰もいませんでした。

10月1日、私は「次の一歩こそは順調にいきますように」と祈りながら、図書館のラーニング・コモンズ「コモサカA」で行われるゼミの授業に参加しました。マクマレイ教授は英語で「Welcome to your first seminar class (初めてのゼミへようこそ)」と迎えてくださいました。さらに、中国人の指導助手の方にも中国語で挨拶され、「あ、この方は本当に中国の方なんだ」とすぐに分かりました。

マクマレイゼミの22人の学生たちは、日本語、英語、韓国語、中国語で私を歓迎してくれました。この国際的な教育環境がとても新鮮で刺激的に感じられました。高校生の俳句コンテストのことを学び、桜島の俳句碑を見に行くフィールドワークに誘われました。私はマクマレイ教授のゼミに参加すること、そしてフィールドワークチームの一員になれることをとても嬉しく思いました。

そして、10月8日、夜空に満月が輝き始めたとき、私は「次の一歩は、3つの言語で俳句を詠めるようになること」と願いました。今学期、日本語と英語の両方をもっと上達させたいと思っています。

同じ月
違うところで
二年は長い

we enjoy the same moon
but we are not in one place
two years is too long

国際文化学科3年 Wu Chen