「ビジネス英語」でファイナルディベート

MOU作成に向けたディベートの様子(マクマレイ研究室提供)

7月11日、722教室にて、ビジネス英語の「ファイナルディベート」が行われ、前回に続き、MOU作成に向けたディベートを行った。島の発展と福祉、そして環境保全をめぐって、「アイランドチーム」「政府チーム」「石油会社チーム」の三者が、英語による白熱した交渉を繰り広げた。

今回のディベートの最終目標は、三者間でMOU(基本合意書)を作成することで、それぞれが異なる立場と利害を持ちながらも、最終的な合意に向けて、対話と調整が重ねられた。

はじめに、島民の代表として交渉に参加したアイランドチームは、地域社会の福祉向上と自然環境の保護という二つの柱を掲げた。加えて、日々の生活に必要なエネルギーを確保するため、石油をできるだけ安価に購入したいという現実的な要求も表明。経済と環境のバランスを求める姿勢を示していた。

次に、政府チームは、再生可能エネルギーの導入による環境との共生を軸に、医療や教育の充実による安心できる暮らし、そして資源収益を地域に還元する経済循環の実現を提案。さらに、国際的な投資と人材の確保を通じて島の持続的発展を目指すなど、長期的なビジョンを示した。

そして最後に、利益と責任を問う「石油会社チーム」では、企業の立場から、国際市場での利益最大化を強調し、低税率による競争力の維持を求めつつ、近年注目されるESGへの対応として、企業イメージ向上にも配慮する姿勢を見せた。

それぞれ、交渉の中では、各チームの主張がぶつかる場面もあり、特に、エネルギー政策と税率の問題では意見が分かれ、政府チームは再生可能エネルギーへの移行を訴えた一方で、石油会社とアイランドチームは、当面の現実的な対応として石油の利用継続を求め、税制に関しては、石油会社が低税率を望んだ一方、政府側は一定の課税を通じて地域社会への投資を確保したいという立場だった。このように、各チームMOU完成に向けて各チーム全員、真剣に取り組んでいる姿がとても印象的だった。

最終的に、各チームが互いの主張に耳を傾け、妥協点を見出す形でMOUの骨子がまとめられた。ビジネス英語のMOU作成を通じて多くの受講生が良い経験となったと話していた。

国際文化学科3年 平峯 優太郎