マクマレイ教授のインタビューが新聞に掲載

マクマレイ教授(左)と執筆者(右)

9月9日北日本新聞でマクマレイ先生が俳句についてインタビューされた際の記事が掲載されました。

小学6年生の時に、出身国カナダで日本の俳句を紹介する授業をきっかけに興味を持ったマクマレイ先生は、現在、新聞で「英語俳句」のコーナーを主宰しています。1995年から続いているこのコーナーには、世界各国から英単語を並べた三行詩が多く投稿されているそうです。

今回、マクマレイ先生はインタビューの中で、「俳句」と「気候変動」が深く関わっていることについて言及されていました。一見すると関わりがないように見える「俳句」と「気候変動」ですが、実際には深いつながりがあると先生は述べています。
俳句の大きな魅力の一つである季語。英語俳句では必ずしも季語を入れる必要はありませんが、米国やカナダの俳人たちは、7月頃に北米でよく発生する山火事を夏の季語として利用しています。しかし、最近では温暖化の影響で夏が長くなり、8月や9月にも山火事が発生するようになっています。それに伴い、季語と実際の季節が、以前とは異なる時期に使われるようになってきたのです。また、日本でも同様に、8月頃に頻発する台風が、最近では4月頃に発生することがあり、日本も同じ状況に直面していると先生は語りました。私もこの点に深く共感しました。

季語と実際の季節がずれてしまう俳句を作ることはそこまで大きな問題ではないと思う人も多いかもしれませんが、マクマレイ先生はこの問題が今後、俳句を詠む人々にとって大きな課題となると述べています。日本を代表する俳人、松尾芭蕉や小林一茶の俳句は、旧暦が用いられていた江戸時代に作られたものであり、現代の季節感とは1~2ヶ月のずれが生じています。また、それらの俳句は京都の気候や文化を基にしており、現在鹿児島で読む私たちにとっては、すでに場所や季節感に大きなギャップがあります。さらに、気候変動によるギャップも加わると、俳句を詠む私たちにさらなる影響を及ぼすと先生は語っています。

「肌で感じる文学」である俳句は、春夏秋冬の四季がある日本だからこそ生まれた文化だと、先生の言葉に深く感銘を受けました。インタビューを通して、今後の世代に大切な文化を残していくことの重要性を改めて認識しました。世界的に問題視されている地球温暖化やSDGs(持続可能な開発目標)に関して、私たち若い世代、特に大学生が今後の日本文化を守るためにも、地球環境に目を向けるべきだと強く感じました。後期の授業やゼミ活動では、より深い俳句の理解や地球温暖化問題について身近な問題解決に向けてマクマレイ先生と共に活動を行いたいと考えています。

国際文化学科2年 有水 海翔