地域の祭りの由来を英語で発信――パンフレットを英訳

本学が包括連携協定を結んでいる日置市の扇尾地区で毎年開催されているお祭り「深固院祭り」の由来を国内外に発信するための英語版パンフレットの作成に、国際文化学科の英米言語文化研究室(小林潤司ゼミ)の学生たちが取り組みました。
扇尾地区では毎年秋に史跡「深固院跡」の周辺で深固院祭りを開催しています。昨年はコロナ禍で祭りも中止に。同地区との交流活動に取り組んでいる小林ゼミの学生たちが地区を訪れる機会も減ったことから、コロナ下でも可能な交流のかたちとして、祭りの由来を記した英文パンフレット「深固院祭りと深固団子の由来」(Origins of the Shinko-in Festival and Shinko dumplings)を作成することにしたものです。
古くから継承されてきた田植え踊り「虚無僧踊り」が1950年代に担い手不足で中断するなど、地域の伝統行事が衰微していく中で、1993年に地域住民の熱意で、地区外からも多くの参加者を集める「深固院祭り」が始まるまでの経緯を、事情を知る地区住民が書き下ろし、2年生の弓場美来さん、3年生の一丸千紗さんと吉池蘭さんが分担して英訳、ゼミの指導教員である小林潤司教授と国際文化学科のデビッド・マクマレイ教授が校閲して完成しました。
英訳を担当した学生たちによると、「最初は人名、地名などの固有名詞の読み方もわからないものがあり、英語での表記に迷いました」(一丸さん)、「日本語の原文のニュアンスを生かした英語にするのに苦労しました」(弓場さん)、「日頃読んでいる英語の文献とはまったく違うジャンルの文章だったので、難しかったですが、勉強になりました」(吉池さん)。地域の伝統行事や歴史について知るとともに、英語力を高める貴重な機会になったようです。