マクマレイゼミだより――鹿屋にて戦後80年の意義を偲ぶ

ガイダンスを前に打ち合わせ(マクマレイ研究室提供)

今年は戦後80周年を迎える節目であり、セミの声が聞こえると夏の俳句を思い出します。その中目立つ季語が平和への尊さを偲ぶ物が多く、薩摩半島から知覧、大隅半島では鹿屋を舞台に現代では平和について語り合いが行われています。平和を祈る日まであと46日、この機会に一つ英語俳句を紹介します。

a restless bird

calling out

from history’s shadow

和訳:歴史の陰 さわぐ鳥の声 消えもせず

作:原 有輝(前期博士課程2年)

さわぐ「鳥」はあえて特定化していないのは、俳句を詠む人の立場によって平和に対する考えや意見が異なるから…とのことでした。

80年前の鹿屋の風景を知る人は正直のところ今は多くないでしょう、私もその一人でゼミ活動で実際に鹿屋航空基地史料館に訪れた際、年々戦争の記憶が風化されている問題に危惧感を抱きました。6月30日、鹿屋市に所在する鹿屋女子高等学校にて大学ガイダンスを行いました。本学国際文化学科マクマレイゼミでは、地域と世界を結ぶ役割として俳句を用いて大隅半島を模索する方法を続けてきました。また、2024年度に開催された台湾インターンシップでも、"Come To My Hometown"(地元紹介)をテーマとしたプレゼンテーション大会に大隅半島が取り上げられるなど、様々な形で大隅半島と関りを保ってきました。鹿屋は私にとって故郷であり多角な視線で故郷を学ぶ再度学ぶ姿勢が必要と思い、本学の学生として鹿屋で何かできないかと思いワークショップに筆者も参加させていただきました。鹿児島国際大学の国際文化学科マクマレイ先生の手助けをする学生として、鹿屋で英語俳句を詠む方法を紹介、現地の学生と故郷の季語を探し出しました。現地では先生方に温かく迎えていただき、全体的に順調に進行することができました。

当日は本学国際文化学科より2つの専攻コースが参加しました。国際文化学部の村瀬先生が「日本語・日本文化コース」についてお話しされ、その後、マクマレイ先生と筆者が「英語・欧米文化コース」や学生生活、サークル活動などについて紹介しました。参加した生徒は23名で、驚いたことに私が教育実習を行った中学校の出身生徒が10名ほどおり、懐かしさ感じながら本学の説明を行うことができました。

大学紹介資料として持ち込んだプレゼンテーションでは、キャンパスライフやサークル活動、そして国際文化学科の強みである海外インターンシップの魅力について、リラックスした雰囲気の中で伝えることができ、参加された生徒たちも魅了された様子でした。限られた時間の中で行った即席講義では本学で開講されているJapanologyの俳句授業を引用し、英語俳句の作成し実際に英語で詠むことで実際の講義風景を再現しました。学生らは真剣に取り組んでくださり、その姿勢に感心させられました。

現地での活動を通じて本学国際文化学科の魅力が伝わったのではないかと思われます。このような機会は国際文化学部と地域を繋げる重要な役割を果たし、実際に遠路によって本学へ来られない高校生にとって重要な機会であると実感し、今後も地域と世界を繋ぐ架け橋として残りの学生生活を過ごしたいです。

国際文化学科4年 竹内 空