米国巡視船を視察

6月18日マクマレイ教授と本学大学院生の原有輝さん、マクマレイゼミ4年の尾上祐真さん、3年の喜屋武幹大は鹿児島港北埠頭に寄港したアメリカの米国沿岸警備隊の巡視船「ストラットン」の艦内視察に参加しました。
巡視船の中に一歩足を踏み入れると、内装や雰囲気からアメリカらしさを感じられました。最初に案内された屋上のヘリポートには、2台のヘリを搭載できるスペースがあり、船の後方と右側には合計4台のボートが設置されているとの説明を受けました。救助活動や不審船の追跡・拿捕のために柔軟な対応が可能な設計になっており実践的な機能性の高さが印象的でした。
続いて、冷蔵庫や食堂、士官室を見学しました。3種類の冷蔵庫・冷凍庫があり、長期航海でも乗組員が生活できるように十分な食料が保管されていました。今回の航海は150日間にわたる予定で、食料や物資の準備量にも驚かされました。また、日本の海上自衛隊が金曜日にカレーを食べる習慣があるのと同様、アメリカの沿岸警備隊では土曜日にピザを食べるということが紹介され、国は違っても士気を上げるための共通する慣習があって興味深く感じました。
操縦室では、電子海図や赤外線モニターといった最先端の技術が搭載されており、ハイテク機器によって安全性と効率が支えられていることがわかりました。内装は窓やモニターへの反射を避けるために黒で統一されており、細部にまで気を配った設計が施されているのが印象的でした。
また、廊下の一角にはこの船の名前の由来となったストラットン大佐(米国沿岸警備隊初の女性士官)の写真が飾られており、彼女の掲げたモットー「Always Ready(常に備えよ)」は今でも乗組員に大切にされているとのことでした。「常に作戦を立て続け、変化に柔軟に対応する姿勢」は、想定外の事態が起こり得る船の上で、その都度状況に応じた判断をしていくために欠かせないものなのだろうと感じました。
「ストラットン」は6月20日にフィリピンの沿岸警備隊と日本の海上保安庁と共に国内で初めてとなる日合同捜索救助訓練の実施を予定しています。国際的に協力し合う姿勢が今後さらに重要になるのだろうと感じました。
また、この視察を通して、アメリカ艦艇の構造や機能を学ぶとともに様々な状況の中で準備をしつつ柔軟に対応する「常に備える」という姿勢が大切さを実感しました。今回の経験を通して得た学びを今後の行動に活かしていきたいと思います。
国際文化学科3年 喜屋武 幹大

