日露俳句コンテストで学科生6名が入選
昨年10月に第7回日露俳句コンテスト(秋田国際川柳・短歌・俳句ネットワーク主催)の結果発表が行われ、英語部門において、国際文化学科1年生の計6名の俳句が入選しました。同コンテストは、寄せられた句の優秀作品をインターネット上で共有し、異文化を持つ人々の間で相互理解を深めながら、世界平和の実現のための一助を目的として開催されています。今年度の同コンテスト英語部門には407句が寄せられ、国際教養大学学長賞にはインド出身のMinal Saroshさんの俳句が選ばれました。
waves of people …
a child wails for her parents
border fences shake
人の波...
子供が両親を求めて泣き叫んでいる
国境のフェンスが揺れる
今回入選を果たした学生たちは「英語オーラル・コミュニケーション」の受講生。この授業では、学生が英語俳句の理解を深められるよう、授業の一環として、英語俳句コンテストに応募する機会が設けられています。学生たちは、担当者のマクマレイ教授とともに、英語俳句についての知識を学び、教授やティーチング・アシスタントの補助のもと、頭の中で描いた情景を表す英語俳句を作成しました。
1 堤 彩花さん
The afternoon
beautiful sounds of rain
symphony
その日の午後
美しい雨音
交響楽
録音機で雨音を録り、自分の作曲した曲に当てはめると程良く調和したので、この俳句を作りました。
2 岩元 涼夏さん
A hot day
I opened a window
falling volcanic ash wave
暑き日に
窓を開けたるも
灰の波
美しき桜島ですが、鹿児島では桜島の灰が降ると窓が開けられず、鬱陶しく感じます。そんな鹿児島の日常生活を俳句にしてみました。
3 山河 恵大さん
Summer rose
wave of wind is expanding
across the bay
夏のバラ
風の波が広がっている
湾を越えて
出身地である鹿屋は、バラが有名です。市内で一人暮らしを始めたころで物寂しさを感じていたころに、ふと故郷のバラの香りが漂ってくるような情景を思い浮かべ、俳句を作りました。
4 富奥 麻衣さん
The wind of summer
runner becoming the wind
along the river
夏の風
ランナーが風になっている
川沿いに
毎朝川沿いで、夏の風と一体になってランニングしている心地よい様子を表現しました。
5 江崎 未侑さん
Higurashi cicadas
wake me up
cool before dawn
蜩が
私の目を覚まし
涼しくする 夜明け前
私の好きなヒグラシの花で目覚める朝の気持ちを俳句で表現できました。
6 井上 吉祥さん
In the rainy season
your heart also
wave pattern
五月雨に
君の心も
波模様
梅雨時は心も波のように移り変わりやすいので、それを梅雨にたとえて俳句を作りました。
*写真は6名の入選者による記念写真。日露俳句コンテストにて国際文化学科の学生たちの英語俳句が、ロシアとの親交を深めるきっかけとなった。
池田佳奈美(大学院国際文化研究科前期博士課程1年)