南九州市でフィールドワーク(4)

6月26日、雨粒が大きい梅雨時期にマクマレイゼミはフィールドワーク(FW)の活動の一環として南九州市に位置する「知覧特攻平和会館」を訪問いたしました。

この施設は、1945年(昭和20年)第二次世界大戦時末期の沖縄戦の際に人類史上のない爆装をした飛行機で600kmほど離れた沖縄周辺の敵艦に体当たりした若き陸軍特別攻撃隊員の遺影、遺品、記録など貴重な資料等が展示している施設です。今回私たちゼミ生は戦争と「和歌・俳句」との関係性を通して命の尊さ・大切さについて考えました。

 知覧特攻平和会館学芸員の八巻聡さんにお話を伺いました。「1941年に大刀洗陸軍飛行学校の分校として知覧分教所が開校されました。少年飛行兵や学徒出陣の特別操縦見習士官らは当初飛行機のパイロットの志願者として約3年間の訓練を行いました。しかし、戦況が緊迫し険悪となり、1945年に鹿児島を含む全国から集まった若き20〜30代の彼らは特攻隊員として出撃しました。沖縄戦で特攻戦死された1,036名の内439名は知覧分教所の卒業生でありそのうち40名ほどが鹿児島出身の方でした」。

私たちと変わらない大学生の年齢で国民を守るために出撃された特攻兵らは出撃する前夜や入隊時に遺書の一部として、和歌や短歌、俳句を詠んでいたそうです。

知覧特攻平和会館で展示されていた作品を一部紹介させていただきます。

指折りつ待ちに 待たる機ぞ来る千尋の海に 散るぞたのしき

                    (伊舎堂 用久 (24) 沖縄出身)

彼は、自分の命を犠牲にして特攻することに強い覚悟を持って待っていたのだと感じました。このように多くの特攻隊員は多くの歌を残して出撃されました。これらの歌は知覧特攻平和会館で読むことが出来ます。歌を読むことで,当時の彼らの気持ちや状況を読み取る手助けになると思います。また、コロナウイルスが落ち着いた後、鹿児島市マリンポートに多くの海外客船が寄港するようになり、当施設には多くの海外観光客の来場も増えているそうです。アジア圏だけでなくヨーロッパ圏など世界各国から訪問しているそうです。そこで、当施設では多言語のリーフレットの用意や外国語の音声ガイダンスなど海外のお客様でも理解していただくための取り組みをされていました。各国互いについて知り、尊重し合い、“世界恒久平和”が実現できる世界になればと改めて思いました。

当施設の多言語音声ガイダンス(マクマレイ研究室提供)

ここで、昨年開催された本学主催の「第3回 中学生・高校生 英語俳句コンテスト」で高校生課題俳句部門にて学長賞を受賞した作品を紹介いたします。

A red dragonfly / Perches on my finger / Feeling peace in August

赤とんぼ(特攻機)/ 指に止まって / 平和知る僕の8月

                   (齋藤 慧さん(当時 松陽高等学校3年)

昨年の課題俳句部門では「郷土(ふるさと)・戦争・学校生活・島」というテーマのもと募集されました。その中でも、たくさんの印象的な作品があり、戦争をテーマにした俳句が多くありました。私たちは俳句・短歌を英語で詠むことで後者、海外へと未来に伝える力があります。また、南九州市の取り組みとして毎年8月15日の終戦の日に「平和へのメッセージfrom 知覧スピーチコンテスト」を開催しています。小学生から一般の方まで、多くの参加者が命の尊さ・平和の大切さのメッセージを発信しています。

私たち若い世代、大学生にできる平和への貢献として私たちの学んでいる俳句・英語学習を活用し多くの人に影響を与えられるような取り組みを今後計画していきたいと思う活動になりました。

国際文化学科2年 有水 海翔

知覧特攻平和会館の多言語音声ガイダンス