奄美大島とマクマレイゼミ、俳句にて繋がる

オンラインで奄美の中学生たちと交流(マクマレイ研究室提供)

俳句は世界を繋ぐ—。アイランドキャンパス事業の一環として「英語俳句を通じ奄美大島を学び」英語にて観光産業に貢献することを目標にマクマレイゼミ一大プロジェクトとして始動した。しかし、急速するオミクロン株を懸念に奄美大島にて対面授業を行うことが急遽不可能となり、オンラインにて交流事業を図るべく英語俳句をレクチャーすることになった。

2021年1月25日、マクマレイゼミのアイランドキャンパスチーム(マクマレイ教授、原有輝、徳田大輝)が、ZOOMを通じ奄美大島の中学校2校と念願の英語俳句をレクチャーすることができた。

まず、徳田大輝による基本的な俳句の説明、音節と季語について説明を行い奄美の中学生たちに英語俳句の理解を図る。英語による音節の数え方を初めとする英語俳句と日本語俳句の違いを解説した。次に原有輝が写真俳句のレクチャーを行った。奄美大島の景物や習俗を撮影した写真を見てもらったり、生徒のみなさんに奄美大島の名産を簡単に紹介してもらったりしながら、写真からどのように季語を探し出すのかを考えてもらった。鹿児島本土と奄美大島の間では同県でも気候、文化が異なることを念頭に奄美大島の中学生がインスピレーションを湧かせやすい内容(季語)を事前に考えることになった。実際に扱った内容は次のとおりである。

【季語の例】

鹿児島県本土          奄美大島

ミヤマキリシマ  →      アマミアセビ

吹上浜      →      大浜海浜公園

豚みそごはん   →      鶏飯

竹林       →      マングローブ林

鹿児島本土と奄美大島では、「私たちが思う鹿児島」には違いがあることが窺える。実際に奄美の生徒たちに「鹿児島と言えば?」と問いかけてみると、多くが「海」「マングローブ林」「アマミノクロウサギ」と奄美を象徴するものを挙げてくれた。

2021年に奄美大島は世界自然遺産に登録された。鹿児島県の歴史の中で喜ばしい出来事の一つであり、奄美大島が有する大自然が認められた証である。私たちマクマレイゼミは奄美の観光産業を根元から支えるためにも、奄美大島の中学生たちに英語俳句を用いながら奄美の魅力を発信してもらう企画を立ち上げ、奄美大島の観光産業に貢献したい。今回は最初の交流事業となったが、生徒たちの英語俳句の飲み込みは予想以上に早く、次のステップとして、一日も早く奄美大島で対面方式レクチャーを実施したいと考えている。

国際文化学科2年  原 有輝

オンラインでレクチャーを行うアイランドキャンパスチームの原有輝と徳田大輝(マクマレイ研究室提供)