現場での体験と現職の先生に学ぶ「教えるという仕事」

竹内教諭と筆者(筆者提供)

鹿児島高等学校で行われる高大連携講座「未来探求」に、国際文化学科のデビッド・マクマレイ教授が指導するゼミ生が参加し、働く先生から話を聞いた。

「未来探求」では、5月9日木曜の午後の授業の時間に高校生と3way discussionを行った。自己紹介を簡単にした後に「どの国が留学に最も適しているか」というトピックのもと、本学の大学院生や外国人学生が、カナダ、香港、日本のそれぞれのプレゼンを行った。生徒たちはその後のディベートの準備のためにメモを取りながら、英語のプレゼンに興味を持った様子で聞いていた。3way discussionでは1つのチームから1st speaker(最初の主張)、2nd speaker(他の2チームに対しての質問)3rd speaker(質問への回答かつ、最後のまとめ)という構成で進めていくスタイルの全3チームによるディベートを行った。割り当てられた生徒数は各speakerにつき3名で、それぞれが自分たちで英文作りに励んでいた。

生徒たちは本学の教授、マクマレイ教授や学生に緊張せず、英語で挨拶を交わし、自分の今の気持ちを思い思いに英語で私たちに話しかけてくれた。教室に入るまでの緊張感は、生徒たちの元気な大きい声が飛び交う様子や、教室の楽しい雰囲気で、和らいだようだった。サポートに入った学生は、ディベートの準備を行う中で、答えを教えてしまっても良いものなのか、限られた時間の中でどのように伝えたら生徒たちが自分で答えにたどり着くのかなどと、教えることの難しさを痛感したようだった。

鹿児島高校の竹内先生は、教師として実際に働いている上で、体力が必要だということと、真面目すぎるのはよくないのかもしれないということを私たち学生に教えてくださった。実際の授業にこのような形で参加したことがなかった分、生徒たちの全ての言動は、私たちの目に新鮮に映った。また、これらは「教師になりたい」という気持ちを奮い立たせてくれたように思う。

本学の教職課程履修者は6月4日に鹿児島高校で授業参観をすることになっている。またこの未来探求の授業は6月13日と20日にも行われることになっている。現在の教育現場を体感し、また、授業を「教える立場」として捉えることは、教師を志す全ての学生にとって大切な機会なのではないだろうか。多くのことを学んで、そこで得た様々な刺激をモチベーションに変えて、教師になるという夢を叶えられるよう、日々努力していこうと思う。

馬場園 奈央(国際文化学科3年生)