マクマレイゼミ紀行――奥の細道を辿る二人の影 

伊賀市にある俳聖殿(写真はすべてマクマレイ研究室提供)

10月12日は2つの話題によって国際文化学科 英語俳句事業を盛り上げました。この日は故松尾芭蕉の命日とされており、俳人にとって深い意味を持つ日とされています。同日、国際文化学科のマクマレイ デビッド教授は「第77回芭蕉翁献詠俳句大会」にて入選を果たしました。

Summer festival――
The flower seller hands back
A warm-scented coin
和訳:花売りの お釣りかぐはし 夏祭

マクマレイ教授によると俳句には「創造性・伝統性・行・長さ・テーマ・文法・アハ!・喜びと悲しみ・現実性・優雅さ」が複雑に絡み合うことによって美しい一句が誕生すると説明しています。これからも日本の伝統文学であると英語を組み合わせ、地域と世界を繋ぐ架け橋的な存在として活躍することが期待されます。

2つ目の話題は国際文化学科大学院修士課程2年生の鄭遠航さん(マクマレイゼミ)は、修士論文研究の為に現地調査の一環として三重県伊賀市に位置する松尾芭蕉記念館に、訪れた。松尾芭蕉の足跡を尋ねることにより、完璧な英訳で解説された俳句を現地で詠むことにより、俳句の歴史と奥深さを再考すべく、国際文化学科マクマレイ教授が担当するレクチャーの強みであるアクティブラーニングを意識した現地調査となりました。鄭遠航さんによると「展示物は英訳で記載されており、連歌と句の解説がとても分かりやすかった。今回は唐突に計画された現地調査となってしまった為、次回は十分な事前準備の下で俳句の研究家であるマクマレイ教授と共に、他の松尾芭蕉に関する資料館に訪れたい」と語りました。あと少しで2023年もあと少しで終わります。美しい紅葉が秋風に揺れる姿を見て以下の俳句で想いを綴りました。

Autumn leaves in flight,
Facing the setting sunshine glow,
Windswept, they take flight
訳:紅葉側 入り日地に向く 風立ちぬ

国際文化学科4年 原 有輝

伊賀市松尾芭蕉記念館で鄭遠航さん